球磨川 鮎放流数の推移を考察してみた。
球磨川水系における鮎の放流数の推移を考察してみたいと思います。
考察とカタっ苦しく書いてますが、手持ちのデータから思った事を書くだけですので気楽にどうぞ。
手持ちの詳しいデータは平成22年から。放流事業自体は数十年続いてます。
過去最高は恐らく1000万尾程度だと思います。
手持ちの資料にグラフがあり1000万尾に到達している年が有ります。
県の資料室に行くとハッキリ分かるのですが行く暇がないので勘弁を・・・・
また、ダムが無かった頃は推定出来ない程遡上していたようです。
前置きはこの辺で、、、
平成22年から平成28年までの球磨川水系放流事業詳細データ
H22年 2010年 | H23年 2011年 | H24年 2012年 | H25年 2013年 | H26年 2014年 | H27年 2015年 | H28年 2016年 | ||
天然 | ||||||||
球磨川河口産 | 1,167,548 | 1,287,177 | 2,064,328 | 2,240,051 | 364,618 | 469,956 | 347,040 | |
天降川他※1 | 124,216 | 108,750 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
人工 | ||||||||
中間育成 | 499,416 | 495,411 | 1,098,222 | 976,270 | 1,086,653 | 1,096,080 | 495,823 | |
熊本県※2 | 151,120 | 165,823 | 114,000 | 113,856 | ※3 | ※3 | 地震の為中止? | |
養魚所 | 382,325 | 432,047 | ※3 | ※3 | ※3 | ※3 | 711,342 | |
合計 | 2,324,625 | 2,489,208 | 3,276,550 | 3,330,177 | 1,451,271 | 1,566,036 | 1,554,205 |
グラフが見れない方はこちらに画像を用意してます。
グラフに関する注意事項です。
※1 H23年以前は天降川や琵琶湖などから鮎を運搬していました。
※2 熊本県栽培漁業協会による放流事業です。
現在はくまもと里海づくり協会が県からの委託を受けて放流事業を行っています。
※3 空白部分に関しては詳細不明若しくは放流数0尾となります。
人工産は中間育成・県委託・養魚所の3種の放流となりますが、中間育成の放流数に県委託及び養魚所の分が含まれている年が有ります。
熊本県からの補助金について
荒瀬ダムの撤去に際して熊本県から支払われてきた補償金(放流事業委託金)が2015年度から支払いを拒否しています。
その代わりに、球磨川漁協は瀬戸石ダム運営会社J-POWERに対して補償金の請求を行い年間1000万円を補償金として受け取ることに合意しています。
その際の記事はこちら 認めた? 球磨川 電源開発(Jpower) 自然環境への影響
しかし、漁協も県も忘れてるのか知りませんが、根本的な水質問題を引き起こしている市房ダムからも補助金取れるんじゃない?と勝手に私は思ってるわけですが・・・
市房ダムは県だったような・・・
補助金出すか碓砂の撤去くらいしてほしいもので・・・
球磨川の濁りが取れない原因は市房ダムの碓砂。
さらに言うと、外来種が増えた原因も市房ダム。外来種の放流は法律違反です!
まぁさて置き、補助金が無いと漁協運営は恐らく無理でしょう。
障害物で漁獲量が激減し、水質悪化でさらに激減している今では不可能です。
魚が障害物を重力制御で無重力になって使って飛び越えるなら別ですが・・・・(;・∀・)
放流数にはムラがある
上記の表だけでは何の事か分からないでしょうが、養魚所では種苗交配で魚自体が弱い。何十世代も経過している場合が多い。といった場合が有り、大分の三隈川がこれで鮎が激減した事例があります。また、中間育成も同様な場合もあり、強制配合になるため小さい個体が多い場合や繁殖力が欠落している場合がある為注意が必要です。
上記から数年に一度リフレッシュさせる必要があると思うのですがやってるのかは定かではありません。
また、天降川等からの買い付けまた復活させても良い気がするけどどうなんでしょうか。色々と問題があるのかな?
また、放流量は総合的に数十年を見ると減少してきている事もわかります。
グラフ載せたいけど何故か非公開資料の中にも同じグラフが有るので見たい方は県の資料室へどうぞ。
東京都の「のりべん」の様な黒ではなく、真っ白の「白飯弁当」が見れるかもしれません。(笑)
今年はどこまで放流数が伸びるのか・・・・
もう残りの放流も例年なら残り日数は僅かなはずです。
ここからどの位放流数が伸びるかは分かりませんが、恐らく中間育成と北村養魚所で100万尾と少し入れるはずなので総数が170万尾から200万尾の間になるような気がします。
おまけ
八代海の気象データや環境データを調べる際はY1海域、Y2海域と検索したら環境省等のデータに直接検索できます。
また、県の公開資料はホームページ上から見れるものや非公開になっている物もありますが開示請求や資料室で見れる場合も多々あります。
気になる方は問い合わせてみてください。
県や企業に不利になる情報は非公開の場合が多いようです。
ディスカッション
コメント一覧
県建設業協会人吉支部様、及びくまもと里海づくり協会様、他各市町村からのあゆ放流を協力していただだいてる中、肝心の球磨川漁協は、今年も卵をお腹に抱え球磨川から八代河口までの長い道のりを下る落ち鮎をやなで捕獲する、設置計画を考えています。皆様どうおもわれますか。
ご指摘ありがとうございます。
※3にて注意書きをしていましたが分かりにくかった様なので修正しました。
資料中に中間育成と養魚所および県委託分が統合された状態で記載があるため※で注意書きをしておりました。
文章の修正と目立つように注意書きを赤文字へと変更させていただきました。
ご指摘ありがとうございました。
平成24年から平成27年の中間育成尾数がまちがいです。中間育成施設では最大値は50万尾です。